2009年06月21日

芸術文化のSustainability。

芸術文化のSustainability。



最近、ぼんやりそんなことを考える。



最近、日本の国家経済力の落ち込みが新聞で取りざたされる
ことが多い。先般、発表された日銀短観を見る限り、多くの
統計データと同様、経済の底入れ感は感じられる。


しかしながら、多くのeconomistは一度回復してまた落ち込む
W字カーブ、底入れたまま、停滞が長引くL字カーブ型の経済
トレンドになるのは、との憶測が多勢だ。


なぜ、題名の「芸術文化の継続性」をするのに、日本経済の
話をするのか。


それは、芸術文化の担い手たる若い人たちを教育するだけの
経済力を有する層が、以前の日本ほどは多くなくなっていく
のではないか、という懸念があるから。


音大卒の彼女の家は、話を聞いていて、よくある中流層だな、
と思う。他方、私の実家も姉が音大を出ているものの、中流層
ではないか、と。


バブル崩壊後の日本しか、大人になって体感していないからか、
また、成熟しきった日本が統計予測を見ているかぎり衰退にしか
向かわないような数字だけを見ていると、この中流層がやはり
やせ細ってしまうのではないか、とすると、以前は、中流層でも
教育できた芸術文化の担い手をどれだけ育てられるのだろうか、
というのが、日本の密かな課題なのではないだろうか、と思う。


今のインドや中国の成長を見ていても、その背景にあるのは、
やはり中流層の経済力が向上しているがゆえの、その個人消費
・内需の強さが大きく貢献していることと思う。もちろん、双方、
世界の工場、ITやback office outsourcing大国、という強み
があり、海外への財・サービスの輸出力はあると思うが、それでも
今後、その人口規模を基礎とする内需の堅調さ、というのは
国力の成長にとって、重要きわまりない要素だろう。


経済学の基本だが、奢侈財、とされる贅沢品は、不況になると
需要されなくなる、という理屈がある。よく言われるように、
日本の中流層の脆弱さが今後、さらに加速するとすれば、それは
日本における芸術への投資、支出意欲の減退を生じさせるとも
思える。そのとき、芸術の供給サイド、需要サイド、ともに
かなり縮小してしまうのではないか。


私は自分の子供ができたなら、音楽には触れさせたい、とは思う
ものの(彼女も同意見で、家に楽器を置くの置かないの、という
話がよく出る)、日本というマクロな視点で見たとき、少々、
よくない想像が広がってしまったわけで。。。



まあ、そんな悲観してもしょうがないので、私としては、
下記のアイデアがうかびました。



・仮に音楽家の供給サイドには問題がない(高・中流層のDNA
 が引き継がれ、子供の音楽教育は弾き続き持続可能)
 として、需要(これまでは需要できていた中流層の厚みが
 縮小する)だけがボトルネックならば、内(日本)でダメなら
 外(海外)へ、という話だけである。高度経済成長期に日本 
 がアメリカの工場としての役割を担っていた時代のように、
 経済成長が著しい国の富を、輸出から得られる富の還流により
 自国の需要不在を解消するのである。

・供給サイドに問題があるならば(高・中流層のDNAが引き継がれ
 ない---@子供にやる気がない、A音楽家の結婚相手に経済力が
 ない、B音楽家の結婚相手に経済力はあっても、支出意欲・理解
 がない、などなど)、@はあの手この手でがんばる、トラウマに
 なりそうになったらあきらめる(笑)、Aは私が懸念している
 一番の点で、どうも、姉の友人たちなり、彼女の周囲の話を聞い
 ているかぎり、音楽家一代で継続しない可能性大、と思われる
 事例が多くなっていくように思われる、Bは子供の可能性を
 排除してしまうような話で論外だが、マクロに見ると、日本や
 世界にとって損害大ではないか、、、。まあ、Aにしろ、Bに
 しろ、子供に芸術にかかる費用負担の話なので、子供の周りに
 子供の可能性を見出した先生や子供その人にやる気があれば、
 奨学金なり、国のサポートなりを獲得していけば、いい、という
 話でもある気がする。問題なのは、そのような、子供の親族以外
 のところから、芸術に紐付いたお金が出てくる社会であり続け
 られるだろうか、という点である。前述のように、必需品ではなく、
 贅沢品、という位置づけに芸術文化はあると思うので(私は
 NO music NO lifeなので、多分、生きる活力を失い、寿命が
 著しく短期化する気がするが、、、苦笑)、国家や学校など
 公的・私的機関が芸術を志す人をサポートできる資金提供者
 の存在が、昔からそうだとは思うが、今後もなお重要なのだろう。



と、「キミは日曜に何を考えているんだね?」と突っ込まれそう
ですが(笑)、日ごろ、彼女と話していて思うところを簡単に
まとめてみたのでした。

まあ、Marketを日本だけでなく、世界、と考えれば、1人、
2人の音楽人が食えるかどうかはMarketing次第ではないか、と
思いますし、天才少年、少女みたいな人たちを考えれば、
極論で強烈ですが、まあ、自分の学費は自分で稼げてしまう
こともあるのかな、ともぼんやり考えており、結構前に
丸善で見つけた下記の本を先ほどamazonで買ってみたのでした
(笑)。立ち読みしてパラパラ読んでいたときに頭に残った
ので、この機会に読んでみます。Reviewをざっと読みましたが
評判いいみたいですね。


"芸術の売り方――劇場を満員にするマーケティング"

芸術の売り方――劇場を満員にするマーケティング

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  • 作者: ジョアン シェフ バーンスタイン
  • 出版社/メーカー: 英治出版
  • 発売日: 2007/09/04
  • メディア: 単行本





それでは皆様、良い週末を。私はこれからジム行ってきます☆
posted by denta-kun at 14:34| Comment(0) | TrackBack(0) | life | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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